| 稲作が開始された弥生時代の邪馬台国の女王・卑弥呼は、鬼道という呪術の達人で、豊作の祈りにそのパワーを発揮したのではないかと想像できます。また旱魃(かんばつ)から人々を救うために秘術を尽くして雨を降らせたという僧・空海や陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)の伝説など。このように日本には魔法使いのような不思議な力を持ったヒーローやヒロインをはじめ、稲作にまつわる天才や達人の伝説が残されています。
これらは果たして本当にあった出来事なのでしょうか? それとも創作された夢物語なのでしょうか? それは解き明かされることのない永遠の謎かもしれません。しかし、こうした話が語り継がれ、書き残され、21世紀の私たちに語りかけてくるのは確かなこと。そこに、脈々と続く人々の稲作への思い、夢が映しだされていることもまた確かでしょう。
みずみずしい稲の穂、瑞穂(みずほ)。瑞穂国(みずほのくに)は瑞穂の実る国、日本の美称です。ここでは瑞穂国の伝説として、20名の歴史上の人物を稲作にまつわるエピソードと共に紹介させていただきました。謎に満ち、だからこそ楽しい伝説にふれていただき、遠い時代から連綿と続く稲作に思いを馳せるきっかけとしていただければ幸いです。お楽しみに。
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